初心者でも分かる
バルブの世界
バルブとは
そもそもバルブって何?
幅が広く、奥が深い。
知られざるバルブの魅力をご紹介。
バルブとは?
見えない場所から
世界を支えている
見えない場所から
世界を支えている
バルブとは?
「バルブの全てを理解するのは不可能に近い」。
一ノ瀬の社員ですらそう語るほど、無限に広がるバルブの世界。
自宅の水道水から、宇宙を飛び回るロケットエンジンまで。
さまざまな流体(液体・気体)を制御し、私たちの生活を支えてくれています。
バルブの
種類
何を
制御しているのか
水の流れを制御する
蛇口から出る水の量を調整。「ストップバルブ」や「ゲートバルブ」と呼ばれる、流体を止める性能が高い種類がよく使われています。
活躍している場所:
自宅、学校、オフィスビル
電力を生み出す
電力の原料を熱した際に発生する蒸気を制御。急な開け閉めにも対応できる「ボールバルブ」という種類がよく使われています。
活躍している場所:
火力発電所、原子力発電所
ガスの安全を保つ
有毒性ガスや可燃性ガスなど、危険性の高いガスが漏れ出ないように管理。耐久性の高い、特殊な「高圧ガスバルブ」がよく使われています。
活躍している場所:
工場、病院
バルブの
仕組み
どうやって
制御しているのか
ストップバルブ
流体を止める性能が高い。
主に水道などで活躍している。
ストップバルブを制御してみる
ボールバルブ
制御を担う部品がボールのような型。
医療分野などで重宝されている。
ボールバルブを制御してみる
ゲートバルブ
ハンドルで操作するバルブ。
油を使う工場などで活躍中。
ゲートバルブを制御してみる
バルブの種類は
“無限大”
とある工具通販サイトで「バルブ」と検索すると、
10万件近くの製品がヒットする。
他にも市販ではないバルブがあると考えれば、
その種類は無限大と言っても過言ではありません。
バルブの役割
どこで制御
しているのか
バルブの役割
どこで制御しているのか
Case.01
自宅のキッチン
Case. 01
おいしい料理は
バルブから生まれる?
料理に使用する水道水の制御はもちろん、
点火・消火・火力の調節を行うガスバルブなど、
キッチンで大活躍するバルブ。
毎日のおいしい料理はバルブがあってこそ。
Case.02
宇宙空間を
飛び回るロケット
Case. 02
人類の進歩は
バルブにかかっている?
ロケットを正確に打ち上げるには、
燃料などを制御するバルブの技術が必要不可欠。
人類の進歩を担う宇宙開発は、
バルブが支えていると言っても
過言ではありません。
Case.03
海底を探査する
潜水艦
Case. 03
バルブが日本を
守っている?
海底をいく潜水艦。
その浮力の調整やエンジンの
冷却にも欠かせないバルブ。
日本近海をパトロールし、
国の安全を守っている潜水艦を、
バルブがさらに守っている。
一ノ瀬と振り返る
バルブの歴史
History
戦争。バブル崩壊。新型コロナウイルス。
国を揺るがす出来事にも
バルブ業界は揺るがなかった。
80年以上にわたる安定の歴史をご紹介。
年 〜 年
敗戦からの再出発
戦争に敗れ、焼け野原となった日本。
もれなくバルブ業界もダメージを受けましたが、
すぐに復活への道を歩み始めました。
日本経済のできごと
1945年
太平洋戦争終結
一ノ瀬の歴史
戦時中に切ったスタート
太平洋戦争真っ只中の1944年に創業し、終戦後の1949年に法人を設立した一ノ瀬。その歴史は、戦争のすぐ隣でスタートしました。
バルブ業界の歴史
敗戦から鮮やかに復活
敗戦の影響で需要がなくなったと思いきや、日本に残ったアメリカ軍関連施設のバルブの製造を『日本バルブ統制組合』が受注したことをきっかけに、バルブ市場は息を吹き返しました。
年 〜 年
戦後復興の波に乗る
他国が驚くほどの速さで復興した日本。
豊かになる生活を支える物として、
バルブの需要は増していきました。
日本経済のできごと
1955年
高度経済成長
一ノ瀬の歴史
脅威の30倍成長
戦後復興に合わせて売上を伸ばしていきました。設立2年目(1950年)の売上は約680万円。それが11年目(1960年)には約2億円を突破しました。
バルブ業界の歴史
“生活必需品”の地位を確立
石油や鉄鋼関連の工場を支えるバルブ。またこの頃普及した冷蔵庫や洗濯機にもバルブが使用されたこともあり、需要は拡大。1960年の国内生産額が約270億円となりました。
年 〜 年
経済成長を支える
1955年から続く高度経済成長。
そして1964年の東京オリンピックの影響を受け、
バルブの需要はさらに拡大していきました。
日本経済のできごと
1964年
東京オリンピック開催
一ノ瀬の歴史
五輪に負けない盛り上がり
先の10年で14倍になった売上の成長は止まらず。東京オリンピックによる好景気などさまざまな影響を受け、この10年で売上はおよそ6倍の約14億円に。
バルブ業界の歴史
活躍場所を急拡大
経済が発展し、国民の生活水準が上がってくると、バルブの活躍場所も広がっていきます。この10年で、国内生産額はおよそ6倍の1600億円に。
年 〜 年
オイルショックに打ち勝つ
日本中がパニックに陥ったオイルショックも、
バルブ業界にとってはどこ吹く風。
海外に活路を見出し、不況を乗り越えました。
日本経済のできごと
1973年
第一次オイルショック
一ノ瀬の歴史
歴史的な不況も関係なし
同業他社と同じくオイルショックの影響を受けて売上は減少。しかし、それも一時的なものでした。またたく間に回復に転じ、結果としてこの10年で売上を約3倍のおよそ48億円に引き上げました。
バルブ業界の歴史
起死回生の海外戦略
オイルショックのダメージを受けましたが、国内の需要が見込めないと判断した各社が輸出事業に注力。約268億円だった輸出総額を、1年でほぼ2倍の516億円に押し上げました。
年 〜 年
バルブもバブル経済に湧く
1986年に始まったバブル経済。
バルブ業界も漏れなくその波に乗り、
市場規模を広げていきました。
日本経済のできごと
1986年
バブル経済
一ノ瀬の歴史
バブルの恵みを全身で
着実に規模を拡大していた一ノ瀬。業界が盛り上げれば会社も盛り上がる。そんな状態に突入していました。バブルの影響で1990年には売上が大台60億円を突破。
バルブ業界の歴史
史上最大の盛り上がり
日本経済が歓喜に湧いたバブル経済。ほぼ全ての産業を支えるバルブの需要はうなぎ昇り。1990年には当時の史上最高生産額約4700億円を記録しました。
年 〜 年
バブル崩壊にも負けず
1991年にバブル経済が崩壊するも、
新たな需要を見出したバルブ産業は拡大。
経済状況に左右されない堅実さを見せつけました。
日本経済のできごと
1991年
バブル崩壊
一ノ瀬の歴史
過去最高売上を記録
激動の時代でも成長し続けた一ノ瀬は1997年に過去最高売上約68億円を記録。バブル崩壊に加え、阪神大震災などの影響も受けましたが、すぐに復活しました。
バルブ業界の歴史
尽きることのない需要
1997年。建設設備用バルブの需要が増したことが一因となり、バブル崩壊で落ち込んでいた国内生産額が5000億円まで回復。ある需要が減ってもほかの需要が増える、バルブ業界の強さが証明されました。
年 〜 年
激動を耐え忍ぶ
2001年のアメリカ同時多発テロ。
そして2008年のリーマンショック。
世界が揺らいでも、バルブ業界は揺るがなかった。
日本経済のできごと
2008年
リーマンショック
一ノ瀬の歴史
激動の10年も貫いた安定
2001年の売上約56億円に対し、2010年は約55億円。世界を揺るがす事態が続いた10年も大きなダメージを受けることなく、安定を貫きました。
バルブ業界の歴史
海外輸出でピンチ脱却
国内工場の低迷で生産額は下落するも、アジア圏への輸出を強化することで、2003年に史上最高の輸出額約2300億円を記録。オイルショック時と同様、海外需要を取り込みピンチをチャンスに変えました。
年 〜 年
コロナをもろともしない
2019年末に始まった新型コロナウイルス禍。
あらゆる産業が大ダメージを受ける中、
バルブ産業は変わらず成長を続けました。
日本経済のできごと
2019年
新型コロナウイルス流行
一ノ瀬の歴史
ウイルスにも揺るがぬ地盤
新型コロナウイルスが流行した2020年の売上は約64億円。それが翌年の2021年には約65億円と着実に成長。長年固めてきた地盤は簡単には揺らぎません。
バルブ業界の歴史
時代に左右されない強さ
2021年は前年比16.3%増の生産額5344億円を記録。世界を混乱させたウイルスにも負けなかったバルブ。時代に左右されないことを証明しました。
バルブの未来
世界的な成長が予測されている
2028年まで年平均7%の成長を続けるという予測が、
「産業用バルブの世界市場予測」というレポートに掲載されました。
先の読めない時代でも、高い確率で安定が確保されているバルブ業界。
これからも時代に負けることなく、時代を支えていきます。
【参考文献】
著書「バルブ工業の歩み その2」
著書「バルブ工業の歩み その4」
WEB「産業用バルブの世界市場予測」
WEB「一般社団法人 日本バルブ工業会」